楽天市場の発送を外注したいとき、選択肢は大きく2つあります。楽天が運営する楽天スーパーロジスティクス(RSL)を使うか、外部の発送代行(3PL)に預けるかです。
結論から言うと、楽天市場だけで売っているならRSLが検討の出発点になり、複数のモールや自社ECでも売っている、同梱や梱包を細かく指定したい、といった場合は外部の発送代行が候補に入ってきます。 どちらが安いかは商品サイズや出荷件数で変わるので、単価の比較より先に「何を1か所にまとめたいか」を決めるのが近道です。
この記事では、楽天の出店者が発送の外注先を決めるときの判断軸と、見積もりの前に確認したい項目を整理します。
RSLと外部の発送代行の違い
RSLの内容は、楽天ロジスティクスの公式ページに基づいて整理します(料金や条件は改定されるため、最新の内容は公式でご確認ください)。
| 比べる点 | RSL | 外部の発送代行(3PL) |
|---|---|---|
| 対象 | 楽天市場に出店している店舗 | 会社による。モールや自社ECをまとめて受ける会社が多い |
| 料金の構成 | 在庫保管料・出荷作業料・資材料・配送料(全国一律)の4項目 | 会社ごとに異なる。出荷作業料に配送料を含める会社もある |
| 受注管理システム | 店舗と倉庫をつなぐ受注管理システムの導入が必要 | 会社ごとに異なる(API・CSVなど) |
| 他モールへの出荷 | プランにより、楽天市場以外のモールにも自動出荷できる | 複数チャネルをまとめて受ける運用が組みやすい |
| 同梱・梱包の指定 | ギフトラッピングやチラシ封入などのオプションがある | 作業手順を相談して決められる会社が多い |
RSLの公式ページには、10日間保管した60サイズの商品を出荷した場合の料金の例が載っています。ただし、これは1つの例であり、自分の商品の費用はサイズ・保管日数・出荷件数で変わります。自分の商品の数字で試算するのが確実です。
判断の軸は3つ
1. 在庫をどこにまとめたいか
楽天市場のほかに、Amazon、Yahoo!ショッピング、自社ECでも売っている場合、モールごとに在庫を分けるか、1か所にまとめるかで運用が変わります。
- モールごとに在庫を分ける:在庫の割り振りと補充の手間が増える。ある倉庫の在庫が切れても、別の倉庫に余っている状態が起こりうる
- 1か所にまとめる:在庫の数字は1つで済むが、どの注文もその倉庫から出せる連携が必要になる
RSLでも他モールへ出荷できるプランはありますが、どのモールまで、どの受注管理システムで対応するかは事前に確認してください。
2. 受注管理システムとの関係
どちらを選んでも、注文の情報を倉庫へ渡す仕組みが必要です。確認したいのは次の点です。
- いま使っている受注管理システムのまま使えるか、入れ替えが要るか
- 出荷後の追跡番号が、楽天市場の注文に自動で戻るか
- 受注の取り込みから出荷指示までの間隔(締め時間)
「楽天対応」と書かれていても、受注の取り込みだけで追跡番号の戻しは手作業ということがありえます。項目ごとに聞いてください。楽天市場のほかに自社のShopifyストアでも販売している場合は、CSV・連携アプリ・APIという連携方式の違いをShopify発送代行の選び方で整理しています。
3. 配送品質の基準をどう満たすか
楽天市場には、配送の品質を示す「最強翌日配送」などの制度があります。ラベルの条件は店舗ごと・時期ごとに見直されるため、最新の基準は楽天市場の出店者向けの案内で確認してください。外部の倉庫から出荷する場合は、土日祝の出荷や締め時間、追跡番号の戻しなど、倉庫側の運用が基準に関わる可能性があります。外部の発送代行に依頼するときは、自社の出荷体制でその基準を満たせるのかを、見積もりの段階で聞いておくと安心です。
見積もりの前に確認したい項目
| 確認する点 | 聞き方の例 |
|---|---|
| 費用の内訳 | 出荷作業料に配送料は含まれるか。資材料は別か |
| 保管料 | 何単位で計算するか(パレット、坪など)。出荷が少ない月も固定でかかるか |
| 締め時間と出荷日 | 何時までの注文が当日出荷か。土日祝の出荷はどうなるか |
| 楽天との連携 | 受注の取り込み・追跡番号の戻し・在庫の反映が、それぞれ自動か手作業か |
| 同梱・ラッピング | チラシ、ノベルティ、ギフト包装、のしに対応できるか。注文ごとの出し分けは可能か |
| 返品・再出荷 | 返品の検品から良品の再出荷まで任せられるか |
| 移管の支援 | いまの倉庫からの切り替えを手伝ってもらえるか |
見積もりの見方は、3PLの見積もりの見方で、固定費を含めた1件あたりの総額での比べ方をまとめています。
楽天の発送代行でよくある失敗
単価だけで比べて、梱包や同梱の追加費用を見落とす
出荷作業料が安く見えても、ギフト包装や同梱が別料金で、実際の1件あたりは高くなることがあります。自分の出荷の内容(同梱物、梱包資材)を伝えたうえで、総額の見積もりをもらってください。
他モールの出荷を後回しにする
楽天市場だけで始めて、あとからモールを増やすと、在庫の持ち方をやり直すことになりがちです。増やす予定があるなら、最初の段階で連携の範囲を聞いておくと、後の手戻りが減ります。
切り替え時の在庫移動を決めていない
自社出荷や別の倉庫から移すときは、在庫を移している間の注文をどうするかを決める必要があります。進め方は倉庫を移管するときの進め方にまとめています。
出荷が少ない段階で、まだ早いのに切り替える
出荷件数が少なく、自社で回せているうちは、無理に切り替えなくてもよい場合があります。目安はEC発送代行に切り替えるタイミングで整理しています。
ハシゴロジの3PLで対応できる範囲
ハシゴロジの3PL(物流代行)のサイトに掲載している内容のうち、楽天市場の発送に関わる部分は次のとおりです。
- 出荷作業料:1出荷550円〜(税抜・60サイズの場合の目安。配送料込み)。入荷・ピッキング・検品・梱包・配送までを含みます。サイズ・作業内容・物量により変動します
- 受付ロット:1個から受け付けています。最低出荷件数の条件はありません
- システム連携:API・CSVで、いまお使いのカートや受注管理システムと接続します。ご利用中のサービス名をお知らせいただければ、個別に回答します
- 付帯作業:チラシ・ノベルティの同梱、ギフト包装、ラベル貼り、梱包資材の指定に対応しています
- 返品対応:返品の検品から、良品の再出荷までを扱います
- 他社倉庫からの移管:移管計画の作成から在庫の受け入れ、切り替え当日の運用までを支援します
- 国内と越境の在庫の一本化:国内ECの出荷と海外モールへの納品を、同じ倉庫・同じ在庫で扱えます(国内ECと越境ECを1つの倉庫でまとめる考え方)
楽天市場の受注管理システムとの具体的な連携の範囲や、配送品質の基準への対応は、運用の設計によって変わります。ご利用中のシステム、商材、月間の出荷件数をお知らせいただければ、対応の可否と概算をお伝えします。ご相談・お見積りは無料です。
まとめ
- 楽天市場だけならRSLが検討の出発点。複数モールや細かい梱包指定があるなら、外部の発送代行も比べる
- 単価の前に、在庫を1か所にまとめたいか、受注管理システムをどうつなぐかを決める
- 見積もりでは、費用の内訳、締め時間、追跡番号の戻し、同梱・返品の対応を項目ごとに確認する
ハシゴロジの3PL(物流代行)は、1個からの受付と、API・CSVでの連携に対応しています。楽天市場を含む複数チャネルの発送をまとめたい方は、見積依頼はこちらからご相談ください。


